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日高が好きだったのを思い出した・・・ヌカビラ岳・北戸蔦別岳


7月28日、久々のこの上ない晴天に恵まれた幸せな一日だった。
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(写真どれもクリックすると少し多きくなってちょっとだけ見みやすくなります。特にパノラマは)

林道の崩壊と自分自身の衰えも手伝って、日高から遠ざかっていたこの数年。
チロロ林道がいち早く開通したとのことで、ヌカビラ岳を経て北戸蔦別岳まで行ってみることにした。
過去2回同じルートを歩いているがなんせ何年前?始めて行ったのは15年くらい前?その後でも10年近く前のような気がする。
さすがに少し不安もあった。
熊さんだって多いし~大雨で沢沿いの道どうなってるかな~・・・?緊張しながらの計画の立案だったが、ネットの情報も氾濫している昨今状況もある程度わかる。
何よりも連なる日高の山々を見たい!!という気持ちが強く、なんかあれば途中で帰ってくればいいし・・・とか考えて、まあ行ってみましょう!!

前日、日高道の駅に車中泊。
チロロ林道はチロロ橋が掛け替え中で代替橋の右カーブを抜けるとそのままチロロ林道に走り込んでいくような感じ。
林道終点に到着したのは5時04分。既に10台程の車があったが、予想より少ない感じ。

ゲートから北電の取水口へ通じる林道をテクテク歩き出す。
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40分ほどで取水口へ到着。日高の林道歩きとしては短いし、整備された車道なので歩きやすい。
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ここへ来てようやく北戸蔦別岳登山道の標識が
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広場になっている奥に細い登山道が
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二岐沢の左岸沿いの道はこんなようにフキとか笹に覆われているところもあるが、道はちゃんとついていて何の問題もない。
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所々ピンクテープが着いている。これも沢の大石の上に実はピンクテープが着いていて、そこから上流に向かって沢の中にも2本ほどテープが下がっている。いかにも徒渉してその先へ進むように思うけれど、これは無視していい。二岐沢は徒渉の必要はなく全て左岸を歩けるようになっている。
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これが二ノ沢出合いというよりいきなり二ノ沢に出る。見ると二岐沢とはこの下流で合流していた。で、ここで方向を変え、上流(写真上)に向かって歩き出す。
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さあ、ここからが徒渉の始まり。登山道っぽい所もあれば、ありゃりゃ、こりゃあ沢登りの巻道だな~と思わせるところもある。
石ごろごろで、沢登りだと思えば一級の巻道だけれど・・・以前こんなに徒渉した記憶がない!!ピンクテープとおりに歩くが靴が濡れるか濡れないか微妙な所もあり、一部???って所もある。但しわからなくなったら両脇をのぞいてみると沢からちょっとかき分けたところに道が着いている。基本徒渉以外は沢を歩くということはない。
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結局7回の徒渉を経て記憶に残る夏道取り付きに到着。テープがばちばち着いていて、過去2回は確かこのあたりにまだ雪渓がバッチリ着いていた。そしてすぐ先に大きな美しい滝が涼しそうな水しぶきをあげている。見上げるとヌカビラ岳のPが見えている。あらら、あんな上なの?ここからが、まあ本番の日高の登りです。ヌカビラまで標高差700位、急だから短いのがせめての救いかな・・・しんど。
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ひときわ急な夏道取付を登り、一定の急斜度を黙々と歩く。ペースを上げすぎないようにゆっくりと。半分くらいの所にトッタの泉がある。水は出ていた。隣にテントが一張り。
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遊びの少ない急登なので、ぐんぐん高度が上がる。顔を上げると木の合間にあれはチロロ西峰かな?
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トラバースが出始めるともう先はそれほど遠くない。
ヌカビラ岳のP付近の岩が大きく見えだした。
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このあたりから花も咲き始め。俄然楽しくなってくる。
これは?日高だからオオイワツメクサかな?
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お~!!こっ、これはぁ~~
君は、ミヤマアケボノソウじゃないか!!
え?ミヤマケボノソウってカンラン岩とか特殊な岩の所にしかいないよね・・・
てことは、この辺の岩はカンラン岩か・・・??
調べると、このあたりの岩はカンラン岩で、でもヌカビラ岳のPはカンラン岩ではないようだ。
だから、Pにミヤマアケボノソウは咲いていない。このあたりだけ。
かつてチロロの西峰で見たときはもう少し赤みがかった色だったが、ここの個体はどれも青みが強かった。咲いたばかりのように見えた。つんつんとした花先が花火のようで、以前見た個体よりもみずみずしくて綺麗だ。
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梯子が2連かかっていた。どうしてかしらん?と思ったけれど、きっと下りの安全の為なのだろう。梯子の横にへばりつくように鮮やかな大きなキキョウが咲いていた(これは葉がつるつるっぽいのでチシマキキョウのように思うけれど・・)
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やれやれようやく肩に出たか?とそれまで稜線にさえぎられて見えなかった南方面が本当にいきなり現れる。ジャ~ンんとシンバルが耳元で鳴る感じ。
日高の盟主幌尻岳。幌尻岳を守護するようにそびえる戸蔦別岳。しばし足を止める。ようやく日高に来たという実感とうれしさでかなりハイになる。楽ではない登りをこなして得られる景色はどこの山でも格別だが、この日のうれしさは久々の感覚だ。天気が良いのは勿論だが、ここのところの雨続きの後で空気中のダストが洗われたのかもしれない。
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そしてすぐに飾りっけのない三角点、ヌカビラ岳のPだ。
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ここから見る幌尻岳。北カールが目の前だ。過去に沢から北カールへ抜ける計画を悪天で断念したこと2回。ついに行けずじまいになりそうだ。
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そして、戸蔦別岳。どこから見てもかっこいい。
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反対側の北方面。右にツンとしているのが北戸蔦別岳
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遠方でかすんでいるけれど、たぶん芦別・夕張方面だと思う。
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途中で一緒になったおじさまと幌尻への途中で降りてきた男性とでしばし歓談。おにぎりをもぐもぐしてあっちを見たりこっち見たり、こんなすばらしい天気はめったにない。

戸蔦別岳まで行くというおじさまに先に行ってもらう(このおじさまは驚異的に早い!!ついて行けまっしぇん)
ここから北戸蔦別岳までそして更に先の戸蔦別岳までが、花がたいしたことのない日高の中でたぶん例外的な花ロードだと思う。おじさまもこの景色が好きで毎年来るそうな。
ヌカビラから北戸蔦別までに花が多いのはたぶん沢登りの対象にもなっている二岐沢三ノ沢の源頭だからだと思う。
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源頭は何処もお花が美しいけれど、沢登りでもしない限りなかなか目にすることはできない。しかしその一端をここでは見ることができる。特別な花はないが、斜面と登山道脇に咲く花々をパチリ。スマホでは、広大な花畑はなかなかうまく写せないのが残念だ。あっ、ここは熊さんの形跡がとっても多い。掘り返しがた~くさんある。熊さんの食堂です。この日はお天気だから出てこないけれど、曇っているときなんか注意した方がいいかも。
IMG_8107.jpgミヤマアアズマギク チングルマ エゾツツジ
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IMG_8094.jpgエゾヒメクワガタ?エゾミヤマクワガタ?どっちかな・・・
IMG_8092.jpgムカゴトラノオ

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IMG_8086.jpgチングルマにアオノツガザクラ
IMG_8085.jpgミヤマリンドウ

IMG_8076.jpgウサギギクたくさんあった

花を眺めながら、北戸蔦別岳への最後の登りにかかる。ヌカビラから見るとちょっと遠くに見えるけれど、歩くと思ったより断然近いし、登りもそれほどではない。途中のコルにテント二張り(勿論誰もいないので、幌尻に向かって黙々歩いているのでしょう)
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北戸蔦別岳P、最初に行った時は看板はなかった。2回目に行った時にぴかぴかで出現したのでビックリしたもんだ。あの頃よりだいぶくたびれたというか、年季が入ってそれらしくなったような。P下にテントが二張り。どうかすると、酔っぱらった勢いで夜下まで落ちて、天国にいってしまいそう。
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北戸蔦別岳までくると、ヌカビラからは北戸蔦別岳が邪魔して見えなかった日高が更に一気に広がる。どの山も結構近いので迫力がある。見とれたり山座同定したりで忙しい。パノラマで右に幌尻、戸蔦別岳の後ろに主稜線上の神威岳、エサオマン、主稜線から外れて左に札内岳、一番左が日高展望台の十勝幌尻岳
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拡大して三角のエサオマン、見えているのは北カール。テンバの北東カールはPから伸びる稜線の向こうだ。手前に神威岳、神威岳の奥に札内岳。
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こちらは左端に十勝幌尻岳。
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北方面。1967峰、大好きなピパイロ岳と伏美岳。まだ行ったことがない妙敷山。どれも林道の崩壊で容易には行けなくなってしまった。
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パノラマで北から帯広方面の雲海を経て南へと撮ってみる。遠くには東大雪方面も見えるが、残念ながらスマホの写真の限界を超えている。
妙敷山を除いて、どれもかつて行ったことがある山々だ。景色を見ながらその時々の記憶が蘇る。日高だから沢からしか行けない山もあるし、ほとんど毎年のように花を見に登った山もある。ピヨピヨの時、先輩のおかげで思いがけず行けた山もある、その頃はそれが貴重な体験だとはまだ気づかずに。
残念ながらたぶん戸蔦別が立ちはだかっているせいか、カムエクを見つけることができない。この日Pを目指している仲間も今頃あのすばらしい頂に立ち、北から南へと連なるワクワクする日高の山並みを見ることができているだろうかと思いをはせる。
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おじさまみたいに戸蔦別まで行ってみたい衝動にかられる。戸蔦別はカンラン岩の山なので、ひと味違った花達に出会える。
まだ10時40分なので時間は十分にあるけれど、そこまでの計画書出してないし~~なんかあったら怒られるし~~(誰にだろ?)、それにいったん糠平川六ノ沢の源頭付近まで下がってまた登る戸蔦別岳、大変そうだし~~疲れるのは間違いないな、あ~あ。
せめてもっと、もっと景色を眺めていたかったが、帰りも急登、沢もどきも歩くので余力のある内に帰るのが一番だと思い(そうそう、それがおりこうさんだと自分をなだめる)、短い後ろ髪をめいいっぱいひっぱられながら下山に踏み切る。

で、ヌカビラまで下がってくる。途中縦走の荷物を持ったパーティー三組に出会う。皆さんその日は七つ沼泊まりだそうな。いいな。

ヌカビラでまた少しまったりして何気なく見ると、おや?あれは北電の取水口?あれれ、そうだ。ここから見えるのだ!!
写真はちょっと遠すぎてぼけているけれど、見えるのですよ、中央の白いところに登山口の取水口が。
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そうして、急な下りにブツブツ文句言いながら、沢もどきの巻道に絶対に昔こんなじゃなかった!!とか怒ってみたりしながら、無事におりてきました。で振り返って上を見るとやっぱり見えてました。ヌカビラのPです。
行きにここで気がつかなくて良かった。きっと、その高さにすでにくじけてしまいそうだわ。行きでは見ないことをおすすめします。帰ってきて見るのは爽快。うふふ、あそこまで行ってきましたです。ハイってな感じ。
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後は林道をテクテク歩くだけ~。楽勝だ。途中で沢の中の岩の上に木が生えている。まるでオブジェだ。大雨にも負けずに生き残ったのか~と写真を撮る。IMG_8254.jpg

このあたりから行きと山中には全くいなかったアブがうるさくなる。ステッキをぶんぶん振るように勢いよく歩いても全く動じない。たくましい。あと、車までもう少しというところまで来ると、敵はきっと動物的な勘で(だって動物だもんな・・・)この血たっぷりの獲物にもうすぐ逃げられると思ったのだろう、猛攻に出た!!
ふぎゃぁ~~、後約200M
走るしかない!!で、走った!!でも走りながら後ろを見ると、敵は編隊を組んでぴったり猛追して来るじゃないの。
振り切れるわけがない、相手のほうが格段に早い。私がプロペラ機なら敵はミサイル装備のミグ戦闘機だ(古い?)!!

戦闘機に囲まれながらかろうじてリモコン操作で開けた助手席から車に滑り込む。
でも、二匹が追撃してきて助手席の窓ガラスの内側にくっついた。しかし慣れない硝子にちょっと戸惑ったようだ。
間髪入れず、ちょっとだけドアを開けてその二匹をペチっとなで切りの平手打ちで外へ撃墜した。
やったな・・・フフフ、人間をなめんなよ(でも、世紀末に生き残るのは昆虫でしょうね)。
後は助手席で靴を脱ぎ、やれやれ(外は敵がぶんぶんしているので出られない)。
時間は14:52分

あぶは余計だったけれど、久しぶりに行った今回の日高。Pに立ったとき、自分は日高が好きだったことを思い出した。
こんなふうにふつふつとわき上がるうれしさを感じるのはやっぱり日高の山並だ。
超難関というわけではないが、気軽に行きましょってな感じでもない山だけれど、今回は幸いにも天気に恵まれた。

日々弱ってるから、今度はいつ日高に行けるのか・・・行ったとしても次回はアブ戦闘機にボコボコにされるかもしれない・・・、ゲゲ。

山に登る幸福を五感と心に感じさせてくれた、日高の山・山・山・山・・・の皆様に感謝。

BY J子

PS、自分としては全く化工していないにもかかわらず、とても綺麗に写真が撮れたので、調子に乗って久しぶりに書いてみました。













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